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PBW『TW1無限のファンタジア』のPC、コーネリアス(a65311)のブログ。
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プロフィール
HN:
コーネリアス
性別:
男性
職業:
エンジェルの翔剣士
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2024/05/20(Mon) 15:16:08
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遥か遠き世界を眺めて。
2008/02/16(Sat) 20:53:33

 ……恐ろしく放置しすぎたとか! 何やっていたんだ俺orz
 ふたつお知らせがあるので、まずはそちらから報せていこうと思う。


≪MSNメッセのアドレス変更≫
 メインEメールアドレス変更にともない、MSNメッセのアドレスも変更した。
 新アドレス⇒【camellia_intermezzoあっとまーくhotmail.co.jp
 以前のMSNアドレスに登録していた人も、手数をかけるが再登録を頼む。
 登録は変わらずご自由に。登録後挨拶を頼むな。


≪出現率低下≫
 ……このせいで、赤紙出したことが何度もorz
 蒼月帝都のみんな、すまない。帝都とナイツカラードにしかまともに顔を出せていないとか……!
 背後が異世界に入り浸っているのが原因なのだが……これから少しずつ、復活していけたら……いいな(希望)


 先ほど述べた背後の異世界入りびたりのおかげで、俺のレベルアップが放置されているのが現状、かな。
 まぁ、背後は向こうでアトリエ頼みまくる気満々だから、むしろそういう意味での重点はあちらに置かれるのだろうが……
 ……悲しいかな、俺はそれに逆らえん。
 出現率は上げるよう努力するが。どちらかというと、向こうの世界で接触してくれたほうが、何かの反応が早いかも、だ。

 それでは、今日はこのあたりで。
 ……あらゆる方面の関係者様方、本当にすまない……!
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メモ
2007/12/17(Mon) 14:52:05
≪武器強化≫
 ともにLv.61で試算。


<両手武器>
【皓月蒼夜】で強化⇒
影刃七色薔薇鋼糸(0/186/0) Ini-11
輪舞蛇腹剣で強化⇒
影刃輪舞薔薇蛇腹剣(12/184/0) Ini-10

<片手武器>
影刃薔薇槍で強化⇒
影刃輪舞薔薇槍(42/166/0) Ini-7


<Ini・攻撃力・防御力考察>
・スティードによるHP増加のため、以前より前衛らしくなった(と思いたい)。
・防具【氷月蒼夜】はLv.57のためまだ強化するには早いと思われる。
・現時点で防具と合せて一番防御数値の上がる盾は(
6/4/17)。【氷月蒼夜】と合せれば(32/48/30)とそれなりのものになるため、防御を重視する場合には片手武器で行くしかない。
・だがしかし、【皓月蒼夜】を強化して影刃七色薔薇鋼糸とすると、属性一つが七色である分Lv.61属性『白銀』『輪舞』をつけるより技値が4落ちるが、それでも技値186となかなかのものである。
・Iniはアビリティ『チキンフォーメーション』によってある程度修正可能。しかし、Iniはほとんどの場合、戦闘順番が変わるだけのことなので、防御がある程度堅ければIniより攻撃力を取るほうが望ましいと思う。(翔剣士って前衛のくせに技値でIniあるからHPに不安が残る場合もあるんだよな……)

・結論。現時点で最強の片手武器である『影刃薔薇槍』があるので、それを強化して、ゴージャスオーラによる技攻撃値UPを使っても221となるので、強化するならば両手武器のほうが望ましいと思われる。
・よって、防御を重視する時は槍と盾を装備、通常は両手武器を使うほうが俺は良いと思う。(強化するまでは槍を使ったほうが総合力があるかもしれない。)
Impasse.  -行き止まり-
2007/11/28(Wed) 20:10:40
「泣きやみました?」
「……ああ」
 泣いていた間頭を預けていたその細い肩から、そっと離れる。
 彼の漆黒のローブの肩口は、流された涙に濡れていた。
 けれど今よく見れば、それは上質の布地に金色の豪奢で細かな刺繍のされたローブだった。
 ―――あ。
「……す、すまない」
 そう謝れば。かすかに首を傾げた相手はゆっくりと自分の肩に視線を向けると、ああ、と呟いた。
「構いませんよ。……泣きたいのに笑顔でいられるより、ずっとましだ」
 そう言って、にっこりと笑った。
 そして手を伸ばし、俺の額に親愛のキスをする。
 まるで父が子にするような、自然な動作。
「泣きたいときには泣いて、笑いたいときには笑う。……泣きたいのに笑う方が、人間、つらいんですよ」
 だから、ですよ。
そう、優しく微笑んだ青年。
「尊敬していた人を亡くし……仲間を亡くし……それで笑ってられる人なんて、きっと狂人に違いないでしょうから」
 そう、苦く笑った相手。
 それはまるで、自分は愛する人を亡くしたとき泣けなかったのだと、言っているようで。
「だから、自分の心に正直になさい」
 ゆるやかに俺の頬を包む、温かな手。
 俺は、ふと自分の亡き妻ユリアが言っていたことを思い出した。
 『手の冷たい人は心の温かい人、手の温かい人は心の冷たい人』という言葉。
 柔らかな緋色の光が、俺の両の頬を包む。
「自分の心にまで嘘をついて、狂人になってしまわないように」
 それがいつもまっすぐ生きる、あなたらしさでもあるのだから。 ……そう、微かに呟いて。
 白皙の白い指が、ゆるりと俺の頬をなぞった。


「なぁ、」
「? 何ですか?」
「俺は、つくづく騎士らしくない騎士だと思う」
「それは、何故?」
「騎士とは、精神的な愛にて、女性を守るものだ」
「あぁ。ミンネジンガーたちの物語に、よくそうありますね」
「彼らを“騎士”とするなら、俺は騎士失格だ」
「……精神的な愛を、捧げるだけでは嫌だから?」
「そうだ。……想い想われる、それが俺が抱く愛の理想のかたち」

 かつて、ユリアにも言われた。
 『あなたは騎士道を突き進んでいるくせに、ほんとうに騎士らしくないのね』と。

 確かに。
 愛を捧げるだけの“騎士”であった彼らと、俺はまったく違うだろう。
 ……俺は、愛が欲しいから。
 想うだけでなく、想われたいから。
 戦いのさなかに愛を求め、そして騎士道を突き進む。
 それが、俺だ。

 ドラゴンロードを打ち倒した今、次の戦いまで、しばらくの休息があるはずだった。


「らしくなくてもいいと思いますよ。私は、そんなあなたがあなたらしいと思っているんですから」
「……良く分からぬ言い回しだな」
「分からなくて結構。一生理解しなくても構いませんよ」
 くすくすと悪戯っぽく笑う“彼”。
 俺よりもよほどたくさんの地獄を見てきた彼は、今回の戦いをどう見て取ったのだろうか。

 決戦前夜。

「……、……よし」
 水色をわずかに帯びた氷銀色の長い髪に氷蒼色の輝く瞳を持つ青年は、その細い手に構えた薙刀を握り、虚空に向けて刃を突き出していた。
 その背からは対の白く大きな翼が伸び、真っ白な騎士装束からは細い銀鎖が宙に揺れていた。
 ひゅ、と風を斬る音。
 虚空を薙ぎ、石突を地に突き立てる。柄を掴みそのまま後方に倒し、狂わぬ太刀筋のまま薙刀を横に滑らせた。
 それは、必勝の太刀。
「……っ、は……!」
 横に滑らせた薙刀を再び強く掴み、標的に当たる寸前で停止。刃の先を返し、鋭い切っ先を足元に突き立てた。
 ドラゴンウォリアーとなった、コーネリアスの太刀筋。
 神殿で神官として暮らしていた身ながら、街の熟練した剣士から剣技を教えられていた彼である。
 基本的な太刀筋は勿論、難易度の高い技でさえも習得している。
 希望のグリモア周辺で、ドラゴンウォリアーとなって技を磨いていた。
「…………」
 コーネリアスは虚空を見上げ、夜空に輝く満月を眺める。
 何にも欠けることの無い満月は、“完全”の象徴。
 決戦前夜の、満月だった。
「……頑張ろう」
 コーネリアスはぽつりと呟いた。
 全力で戦って、全力で戦場を駆ける。
 俺には、それしか出来ないから。


 たとえ、生きて帰ってくることができなくても。
 俺は自らの人生を、戦いに生き、戦いで死することを自ら定めた。
 だから、悔いがないように戦おう。
 戦いの人生を生きよう。ドラゴンロード、お相手を。

 コーネリアスは薙刀を正面に構え、月にかざした。

 ……レディ・ファイト!

 雄叫びとともに、夜の空気がまっすぐに斬り払われた。

【心情】
再びのドラゴン界……。頑張ろう。
戦う覚悟、力を持つ覚悟。……そして、戦場を駆る覚悟を掲げて。


【事前】
準備は他者のものに従う。
敵に見つかるのを避けるため、可能な限り遠くから施設を確認、その後低空(地上2、3mほど)を飛行して移動。


【ドラゴンウォリアー】
ダークネスクローク『銀櫻(ギンオウ)』が体内に吸収される。
エンジェルの翼が消え、容姿は踵までも伸びる長い漆黒の髪、揺らめく炎のような赤橙色の瞳へと変わる。外見年齢は25歳ほど。
武器は銀の飾り銀鎖のある長いナギナタ、防具は漆黒の戦装束に形を変える。
口調が私、呼び捨て、言い捨てへと変化。


【戦闘】
最優先目標:施設の完全破壊。
施設:地上絵型であれば、空中に飛翔状態からナパームアローを主に使用して撃ち込む。
建造物型であれば、薔薇の剣戟を主に使用。
このとき、塔の支柱らしきものが見えればそれを狙って攻撃、見つからなければ塔の片側に攻撃、倒壊を狙う。

仲間と連携を取り、お互いが塔の破壊をしやすくなるようにする。

ドラゴンがいた場合、≪施設破壊班≫≪陽動班≫に別れ、俺は≪施設破壊班≫に。
破壊している間も、状況の変化を見るため、周囲に気を配るようにしておきたい。
撤退条件(ディート殿が提示)を満たした場合は仲間たちとともに本陣へ撤退。


【台詞】
「負けられぬ。生きて帰る。……それだけだ」
「華麗に舞うは翔剣士の極み……いざ、参る!」
「戦い抜いた果てに……か」 


●アビリティ
翔剣士 - ◆ゴージャスオーラ  ×∞
翔剣士 技 薔薇の剣戟奥義  ×12
牙狩人(旅団) 技 ナパームアロー奥義  ×6
牙狩人(旅団) 技 ナパームアロー奥義  ×6


●装備アイテム
 シナリオには、プレイングを送信した時点で装備しているアイテムを持って行きます。
現在持って行くことになっている装備
武器: 皓月蒼夜
防具: 氷月蒼夜
盾: なし
 Sanctity
 10ftの棒
 丸眼鏡
 リュート
 荒縄
 
【(↑この草稿の時点で597文字)】

ただ純粋な、力を求め。
2007/11/06(Tue) 20:03:36

 『第二次ドラゴン界侵攻作戦』の第三作戦……だったか、全体依頼に参加した。
 依頼に参加するのは約三ヶ月ぶりだな。八日に出発だから、こまめに酒場に顔を出しておかないと。
 ……酒場の他の依頼を見たら、現在のところオウリ殿、ヴァルス殿、ディオ殿がいたが……。彼らも、無事であるといいな。
 今回の依頼はどこも似たような内容だが、それゆえに一つ一つが大事なものだ。
 どちらかというとドラゴンと戦いたかったが……どうしてもあの施設が気になるので、背後をぶっ叩いて☆を手に入れてきた。(←)
 参加できてよかったが……。やや難だから、本当頑張らないとな。
 ドラゴン界。不測の事態が次々起こってもおかしくない場所だから、頑張ってプレと相談練らないと……。


 本当、俺や他の参加者ファイト、な依頼だな……。
過ぎ去りし日の想い出に、
2007/11/03(Sat) 17:29:03

 あの時から早くも10年が経とうとしている。
 残酷な悪夢であったあの日のことは、今も強く、そして痛いほどに覚えている。

 蒼月帝都、桟橋のポストに、コーネリアス宛の手紙が一通だけ届いていた。
 みごとな藤の花が淡い水彩で描かれた、藤色の封筒。
 それには、こう書いてあった。

“我が永遠の友にして同胞のコーネリアスへ

 どうやら元気なようだね。冒険者稼業というのは日々大変なものだけれど、無事なようで安心したよ。
 同じホワイトガーデンにいるのなら、たまにはこちらへ来てくれてもいいのに。
 君ったら冒険者になってからこちら、バイシェの村へ来てくれたのは二ヶ月前だけじゃないか。
 ベルナルドやジェイソンも、いつ君が里帰りしてくれるかそわそわしているって言うのに。
 ユリアとルキアの命日には、こちらへ来てくれるように頼むよ。

ホワイトガーデン大陸、白蛇の村バイシェ 一同代表 神殿神官 ウィスタリア”

「……そうか、もう10年か……」
 便箋を手に持ったまま、青い空を見上げる。
 妻と子の、命日。
 喪失に慣れたコーネリアスにとって、唯一心を痛ませる日。

 ―――あの日。
 新居を離れて村へ帰らなければ、自分は妻と娘とともに居られたのだろうか。
 少なくとも、彼女らと一緒に死ねたことは間違いないだろう。
 ランドアース大陸の冒険者たちにホワイトガーデンの存在が知られていなかったあの頃のコーネリアスにとって、ピルグリムの脅威は何よりも恐ろしいものであったから。
 残されるくらいなら、ピルグリムの手にかかって死んでいたほうがまだ良かったかもしれなかった。

 ―――医神ラウレックよ、どうかご加護を。
 コーネリアスは心の中でそう呟き、手のなかの手紙を握り締めた。

 一年の三分の二は雪に閉ざされる北方の集落、白蛇の村バイシェ。
 白蛇にゆかりある昔話が残るこの村は、蒼月帝都―――コーネリアスが団長を務める旅団がある浮島より、ひとつ北の浮島にある。
 その村の、神殿。
「……ウィスタリア殿」
 コーネリアスは小さく、目の前に居る人影に呼びかけた。相手はぴくりと身動きし、紫かがった長い髪を風になびかせながら振り返る。
「あぁ、コーネリアス。おかえり」
 甘やかな笑顔でそう笑いかけられ、コーネリアスもほんの少しだけ微笑んだ。
「ただいま、でしょうか。ウィスタリア殿は、変わりがなかったようで嬉しく思います」
「君も変わりがなかったようだね。どちらかというと、少しだけ意志の強さが増した感じかな」
「……そう、かもしれませんね」
 すこしだけ苦く笑うと、目の前の神官はおや、とでも言うようにかすかに首を傾げてみせた。
「前言撤回、やはり君は変わったよ。そんなふうに認めるなんて、前にはなかったじゃないか」
 嬉しいことだね、とくすくす笑うかつての上司。あざやかな藤色の瞳は、いつもと変わらず光に透かされてきらきら輝く。
 それでもコーネリアスが苦笑いを浮かべたままでいると、ひとしきり笑った目の前の青年は白いまぶたを持ちあげてこちらを見透かすような目で見つめてくる。
 とても、楽しそうに。
「君がこうまで変わるなんて、何か……そう、誰か大切な人でもできたのかな?」
「……」
 一瞬の沈黙。それは、コーネリアスの表情が苦笑いから笑顔に変わるまでの時間。
「ええ、そうですね」
 ウィスタリアは、瞳に悪戯っぽい光を宿しながら、自らよりも背の低い青年を見下ろしてくすくす笑う。
「さて、我が親愛なるこの青年は、どのように美しい女性の心に思いを寄せているのやら。きみはバイシェの村にいても、女性方の注目の的だったからね」
「……そう、だったのですか?」
「あのころの村の女性方は君の噂でもちきりだったよ。そりゃあもう長い間。誰が氷の心を持つ秀麗な容貌の青年を射止めるか、で女性方ははしゃいでいたね」
「ウィスタリア殿。……けれど、私は」
「わかっているよ」
 君の心はその人に捧げているのだものね、と変わらぬ笑顔で笑う上司。
 そして、裾の長い神官服の端を持ち上げて、小さく一礼した。
「どうか幸せに、雪の翼のコーネリアス・スノーウィング。君が過去という檻から飛び出して、いつの日かその綺麗な翼で大空に羽ばたくことを祈っているよ」

 村の取りまとめ役ジェイソンや、バイシェの村村長であるベルナルドにも逢って、コーネリアスは村の端にあるとある場所へ来ていた。
 白灰色の石が並ぶ、小さな墓地。
 墓地に足を踏み入れると、コーネリアスは迷わぬ足取りで墓石と墓石の間を縫って進んでいく。
 やがて足を止めたのは、白石で十字架の彫刻の彫られた、大小二つの墓石。
 その墓石に、刻まれた名は。

 “ユリア・フォン・ガーランド・スノーウィング 生後29年没”
 “ルキア・フォン・ガーランド・スノーウィング 生後2年没”
 “アセディアの町のピルグリム襲撃により、此処に眠る”

「……10年か。長いな……」
 薄く笑みを浮かべ、コーネリアスは墓前に膝をついてそれぞれの墓に水色かがった小さな白薔薇を供える。
 花びらの先に華麗なドレープが寄ったその薔薇の花は、ウィスタリアがコーネリアスとユリアとの結婚式の日に、「おめでとう」と言って渡してくれたものだ。
 彼が独自に品種改良したというその薔薇の花の名は、“スノーウィング”。四季咲きのそれは、アセディアの町にあった新居の家の窓際に毎日飾られていた。
「ユリア、ルキア」
 十字架の墓石へ向かって、コーネリアスは優しく語り掛ける。かつて、彼が妻と娘にそうしたように。
「空から私の事を見ているか? あの日から10年経つが、そなたらはもう輪廻転生してこの世に再び違う人間として生まれ落ちているのかな」
 コーネリアスのうなじの髪を、温かく吹く風が軽くさらう。
「冒険者になって、はや5ヶ月以上が経った。ものすごく想い出に満ちた5ヶ月で、冒険者になってから経った時間は10ヶ月ではないのかという気がする」
 穏やかな笑顔で、あたたかな気持ちを込めて。コーネリアスはかつての妻子に、ただ淡々と語りかける。
 そして、ふと。
「……なぁ。私は、幸せになっても、いいんだろうか?」
 幾度も空に向かって投げかけたその言葉。コーネリアスは目を伏せて、言葉を続ける。
「神官には戻らない。私は私なりの道を見つけたから、冒険者として生きていくつもりだ。……それが、私の幸せだ」
 そなたたちはこんな私の生き方を許してくれるのだろうか、とコーネリアスは苦く笑った。
 答えは返らない。死者は言葉を持たぬから。
「……ただ、穏やかに暮らしていくことが出来ればいいんだ。旅団と、蒼月帝都の皆と」
 たまに起こる戦争に身を投げて、帰ってきて生きている喜びを噛み締めて。
 戦場では信頼する仲間と背中を守りあい、同盟を護り。
 そしてにぎやかな祭りの日には、夜空を見上げて平和だということを認識して……。
 ただ、そんな日々を送ることが出来ればそれでいい。それが、自分の幸せ。
「これ以上、欲なんて出せないよ」
 コーネリアスは薄く笑う。そして立ち上がり、マントの裾を翻した。
「また来るからな、ユリア、ルキア。そのときはもっと長く、冒険の話をしてあげよう」
 飛び切りの笑顔を残して。踵を返し、コーネリアスはその場を立ち去った。

 幸せ、ということ。
 それは、コーネリアスにとって穏やかな日常が続くということ。
 大切な仲間と笑って過ごすことが、コーネリアスにとっての幸せ。
 ちっぽけだけれども、大切な。

 これ以上の幸せなんて、望まないから。

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